こんにちは。トレーナーの西田です。
前回の続きになりますが、35歳以降でも体型を維持するためには、大きく3つのことをする必要があります。
①筋トレをして、筋肉量が減らないようにする
②有酸素運動をして消費カロリーを多くし、カロリー収支がプラスにならないようにする
③食事に気をつけて摂取カロリーが増えないようにし、消費カロリーがプラスにならないようにする
この3つのことが大事になってきます。
今回は、①筋トレをして筋肉量が減らないようにする。を紹介していきたいと思います。
体型を維持するための3か条
①筋トレをして筋肉量が減らないようにする
20歳を超えると、何もしなければ体は衰える一方です。体型を維持するためにも筋トレや運動をすることが必要なんですね。
では、具体的にはどのような筋トレをすればいいのかを今回の記事では紹介していきたいと思います。
まず、筋トレの目的が「筋肉量を減らさないため」です。筋肉量を減らさないためのは、体の大きい筋肉の筋トレをすることが効果的です。「大筋群」と呼ばれている筋肉です。
体の中で大きい筋肉とは、
・胸
・背中
・脚
の筋肉なります。
大筋群の筋トレを行って、それにプラスアルファするとすれば、
・肩
・腹筋
がオススメです。
まずは、胸・背中・脚の大筋群の筋トレを優先的にするようにしましょう。それでもさらに種目を追加したい場合は、肩や腹筋の種目を追加して行うといいです。
今回は、体型を維持するために「筋肉量を減らさない」というのが目的になりますので、その目的の場合は、基本的に自重での筋トレで十分です。「自重」とは、自分の体重を負荷にするという意味です。
ということで、まずは自重でできる大筋群の筋トレを3種目紹介していきたいと思います!
筋トレで一番重要なこと
具体的な種目の紹介の前に、筋トレで一番重要なことを紹介していきたいと思います。
筋トレで一番重要なことがあるのですが、それは
正しいフォーム
です。
正しいフォームで筋トレを行うことが、筋トレを行うにあたって一番重要になります。
フォームが良ければ、鍛えたい筋肉に適切に負荷をかけることができます。
フォームが悪ければ、負荷が筋肉ではなく関節や靭帯にかかってしまいます。関節や靭帯に負荷がかかってしまうと、怪我をしやすくなりますし、筋トレの効果も出にくくなってしまいます。
せっかく筋トレに取り組むのであれば、効率的に安全に行いたいですよね。
なので、筋トレをするときは、とにかく「フォーム」を意識して行うようにしましょう!回数よりもフォームの方が重要です。
フォームをあまり意識せずに筋トレを行うと、90%以上の方が勝手にフォームが崩れてしまいます。
きつくなればなるほど、無意識に「回数」に意識がいってしまい、「フォーム」がおろそかになってしまうんですね。
でも、フォームが崩れてしまうと、先ほども言ったように負荷が関節や靭帯にかかってしまい、怪我もしやすいですし効果も出にくくなってしまいます。とにかくまずは「フォーム」を意識して筋トレに取り組むようにしましょう!
大筋群の自重筋トレ
胸:プッシュアップ
それではまず、自重で出来る胸の筋トレを紹介していきます。皆さんご存知の「プッシュアップ(腕立て伏せ)」という種目です。
プッシュアップで使う筋肉
プッシュアップは、大胸筋と二の腕の上腕三頭筋という筋肉のトレーニングになります。
フォームの大事なポイントが3つあります。
①手のつき方
②手の幅
③姿勢
それでは説明していきます。
①手のつき方
写真1
写真2
腕立て伏せの手のつき方ですが、写真1のようなつき方ではなく、写真2のようなつき方をしましょう。
写真1のような手のつき方だと、下に下ろした時に脇が閉じてしまいます。脇が閉じてしまうと、負荷が大胸筋にかからずに、二の腕の筋肉にかかってしまいます。
写真2のような手のつき方にすると、下に降ろす時に脇が開きます。脇が開くと、主に大胸筋に負荷がかかります。
こちらのフォームの方が、大きい筋肉により負荷がかかるフォームですので、まずはこちらのフォームで行うようにしましょう。
②手の幅
では、実際に床に手をつきます。手幅ですが、肩幅よりも少し広めに開きます。
手の幅は、大きく開くとより胸の大胸筋に効きやすくなります。手幅を狭くすれば、二の腕に効きやすくなります。
③姿勢
そして、つま先立ちになります。
足首から肩までが一直線になるようにし、背筋を伸ばして胸を張り、お腹を軽く凹ませるようにします。背中の肩甲骨は寄せた状態を維持します。
そのままの姿勢で、胸から地面に近づけるようにしましょう。胸が地面につくくらいに下までおろしたら、胸と二の腕の筋肉を使って上まで上がります。
この動作の繰り返しになります。
動作中は、足首から肩まで一直線、胸を張って、背筋を伸ばしてお腹を凹ませる、と言った姿勢を維持するようにしましょう。
下に降ろす時は、2〜3秒くらいでゆっくり目に下ろし、上に上がる時は1秒ほどで早めに上がるようにしましょう。
バリエーション①膝をつく
つま先立ちのプッシュアップがきつい方は、膝をついて行うと楽にできるようになります。
慣れてきたらつま先立ちで行うようにしましょう。
バリエーション②椅子を使う
つま先立ちのプッシュアップが楽になってきたら、足を椅子の上に乗せてやってみましょう。
より負荷が高まります。
大筋群の自重筋トレ
背中:ななめ懸垂
次は、背中の筋トレです。実は自重で背中の筋トレをするのはけっこう難しいです。今回は「ななめ懸垂」を紹介します。
この種目は、家に大きめのテーブルがある方しか行えません。
ダンベルがあると自宅でも背中の筋トレを行いやすいので、予算がある方はダンベルの購入も検討してみるといいでしょう。次回以降にオススメの器具も紹介していきたいと思います。
ななめ懸垂で使う筋肉
ななめ懸垂は、広背筋という背中の下の筋肉と、力こぶの上腕二頭筋のトレーニングになります。この種目も椅子などを使って強度を上げることができます。
大事なポイントは2つあります。
①脇を締める
②姿勢
それでは説明していきます。
①脇を締める
まずは、テーブルの下に頭を潜り込ませます。そして、テーブルのへりと肘が垂直になるようにしましょう。
そしたら、テーブルのへりをつかみます。
この時に肘が開かないようにし、脇を締めるようにしましょう。脇を閉じていた方が、背中の広背筋に効きやすくなります。
②姿勢
足を揃え、足首から肩まで一直線になるようにします。この時も背筋を伸ばし胸を張って、お腹を軽く凹ませるようにします。
この姿勢をキープしたまま、できるだけ上に上がります。脇も閉じたままです。
下に降ろす時は、背中が地面につかないように、少し浮かせたところで止めましょう。脇と姿勢を意識して、この動作を繰り返します。
上に上がる時が1秒、下に降ろす時は2〜3秒でこの動作を繰り返しましょう。
バリエーション:足を椅子に乗せる
先ほどのやり方に慣れてきた方は、足を椅子に乗せてやってみましょう。この時の姿勢も、足首から肩まで一直線です。
姿勢を維持したままで、脇を締めて上まで上がります。
下に降ろす時は、背中が少し浮いたところで止めるようにしましょう。
大筋群の自重筋トレ
脚:ランジ
最後に脚の筋トレです。「ランジ」という種目を紹介していきます。体の中で一番大きい筋肉は、脚です。筋肉量を維持するためには、脚の筋トレをすることが一番効果的です。
太ももを太くしたくない!という方もいるかと思いますが、自重程度の負荷では脚が太くなりませんのでご心配なく。楽になってきた方は、後ろ足を椅子に乗せて行いましょう!
ランジで使う筋肉
腿の前の大腿四頭筋、お尻の大臀筋、腿の裏のハムストリングを使います。
フォームの注意点は、
①足の前後の幅
②足の横幅
③膝の向き
④姿勢
の4つになります。
それでは説明していきます。
①足の前後の幅
まずは、足を前後に開いた状態から、真下に下がっていきます。膝が地面に着いた時に、つま先よりも膝が前に出ないくらいの前後の幅に開きましょう。
地面に膝を軽くついて、上に上がります。膝は軽く曲がった状態で止めます。
足の前後の幅が狭すぎると、下に降ろした時につま先よりも膝が前に出てしまいます。
このフォームだと、膝の関節に負担がかかってしまうので、前後の幅を広げるようにしましょう。
②足の横幅
足の横幅は、腰幅くらいに広げます。
前後に一直線に並んでしまうとバランスが取りにくいので、足の横幅は腰幅くらいです。
③膝の向き
下にしゃがんだ時は、膝は正面に向けるようにします。つま先と膝の向きが同じ方向を向くようにしましょう。
つま先は正面を向いているのに膝が内側に入ってしまうと、膝の関節に負担がかかってしまいます。注意しましょう。
④姿勢
姿勢は、背筋を伸ばして胸を張り、軽くお腹を凹ませます。
きつくなってくると、体が前かがみになったり背中が丸まってきますので、注意しましょう。
下に降ろす時は2〜3秒、上に上がる時は1秒で上がるようにしましょう。
バリエーション:足を椅子に乗せる
先ほどまでの方法に慣れてきたら、後ろ足を椅子に乗せてやってみましょう。よりきつくなります。この時の、前後の足幅や姿勢に注意しましょう。
「背筋を伸ばして胸を張って、お腹を軽く凹ませる」という姿勢は、ほとんどの筋トレの基本の姿勢になります。
この姿勢を意識して筋トレに取り組むと、普段の姿勢も良くなりますので、ぜひ注意して行ってみてください。
回数などはどうすればいいか?
自重の筋トレの主な種目を紹介しましたが、次は回数・セット数・休憩時間・頻度です。
筋肉量の維持が目的で、今まで筋トレをやっていない場合は、まずは少しでもいいので筋トレをして、それを定期的に続けていくということが大事です。
あまりきつくしすぎなくてもいいので、まずは決まったメニューを週に1〜2回続けていくことが筋肉量の維持には重要です。
自重のトレーニングは比較的負荷が軽いので、慣れてくれば30〜50回ほどできるようになりますが、最初は10回ほどで大丈夫です。休憩時間を60〜90秒ほど空けて、2〜3セットほど行うようにしましょう。
まずは筋トレを習慣にすることを目標として、筋トレに取り組んでみてください。
習慣づいてきて物足りなくなってきたら、椅子を使って強度を上げたり、回数を増やしたり、セット数を増やしたりすると良いです。
筋肉量を維持するためには、まずは定期的に筋トレを行う習慣を身につけるようにしましょう。何よりも運動の習慣を身につけることが大事ですよ!
続きを読むにはログインしてください