こんにちは!
スタイリストの大山シュンです。
今回の特別記事をお届けします。先日リリースした「クールビズの教科書(1,500円)」をMFSのみなさんには無料で見ていただければと思っています! 2万字を越えるボリュームなので、途中で心が折れそうになるかもしれませんが・・・良かったらお楽しみください(!)
クールビズって何なのか?
まずは本編に入る前に、クールビズについて掘り下げて考えてみましょう。
クールビズにも「幅」があって、スーツに近いようなかなりキチンとした着こなしもあれば、私服に近いようなカジュアルな着こなしもあります。これは職場の環境次第で【正解の形】が変わります。
ジャケットは着用しないとダメな職場もあれば、極端な話、アロハシャツでもOKなところもあるわけで・・・キレイめなスタイルからカジュアルなスタイルまでこちらのコンテンツでは幅広く解説していきますので、みなさんの職場環境に合わせてクールビズの着こなしを楽しんで頂ければと思います。
ここでは1つずつ具体的なスタイルを挙げてみましょう!
カジュアルバージョン
まずはカジュアルなクールビズスタイルから。モデルは僕なのであんまりスタイルが良くなくてごめんなさい・・・こっちの方がファッション誌よりもリアルではありますが 笑
これがクールビズにおけるカジュアル度の高い着こなしです。そして最もオーソドックスであり、誰が着ても失敗しないスタイルとも言えます。
長袖のシャツを腕まくりして、ボトムスはスラックスを履く。このスタイルが基本となるオーソドックスなスタイルだと考えてください。ここではざっくり覚えておいてもらえたらOKです。詳しくは後ほど解説します。
きれいめバージョン
今度はキレイめバージョンです。大きな違いはジャケットを着用していること。そしてネクタイを締めていること。この2点になります。このようなスタイルだとスーツのような雰囲気になりますよね。堅めの職場であれば、これくらいの着こなしがオススメです。こちらも後ほどしっかりと解説したいと思っています。
自分のスタイルをよく考える
このようにクールビズスタイルにも「幅」があります。どのスタイルがご自身の職場にマッチするのかはそれぞれだということを覚えておいてください。
そしてもちろん「個人の好き嫌い」もあります。僕はあまりカジュアル過ぎる着こなしが好きではないので、夏場でもジャケットを羽織ることがあります。その方がビジネスっぽさが出せるからです。
このコンテンツを読み進めていく中で、「自分にはどういうスタイルが適しているのだろうか」その点にもぜひ意識を傾けながら読み進めてくださいね。
クールビズにもルールがある
ファッションにはルールというものが存在します。特にビジネスの世界で着用する「スーツ」には明確なルールがあります。
たとえばスーツの色はネイビーやグレーが定番。黒は冠婚葬祭で用いるものなので、ビジネスの場には適さない、など。このようなルールが存在します。
スーツスタイルはそのルールが割と明確なので、そんなに難しくはありません。ルールを知り、丁寧に着こなせばステキな着こなしは完成します。ただ、このルールをしっかりと理解している人がまだまだ少ないのが現状です。
一方で私服となると一気に難しくなります。スーツに比べると明確なルールが存在しないからです。しかも私服には様々なジャンルが存在します。モード、スポーツ、アウトドア、キレイめなど様々な正解の形があるわけで・・・それをルール化するのは難しいのです。
今回のテーマであるクールビズはスーツと私服の間に位置するジャンルです。まだクールビズというのが始まって10数年と歴史は浅いですが、実はここにもルールやセオリーは存在します。そしてそれはそんなに難しいものではありません。
ルールなのでセンスは特に必要ありません。知って、それを実行するだけ。ものすごくシンプルですね。このコンテンツではクールビズのルールを丁寧に解説をしていきたいと思いますので、ぜひ丁寧に読み進めてください。
登場アイテム
これから具体的にクールビズについて解説していくわけですが、まずは登場アイテムを理解しておくことが大切です。クールビズには以下のアイテムが必要になります。
①シャツ
②スラックス
③靴
④ベルト
⑤バッグ
⑥ジャケット
⑦ポロシャツ
これらのアイテムを組み合わせることで、クールビズの着こなしを構成することができます。ちなみにクールビズにおいて大切なのは「コーディネートスキル」ではありません。それよりも「アイテム選び」が大切です。
アイテム選びさえ失敗しなければ、あとはどのように合わせてもそれなりにまとまります。そこにはセンスは一切必要ありません。次の項目から各アイテムの選び方について掘り下げていきます。それでは早速行ってみましょう!
①シャツ
まずはクールビズにおける主役、シャツから学んでいきましょう。ファッションにおいて重要なのは断然「上半身」です。これはなぜかというと、僕たちは相手の顔を見て話すからです。出会ってすぐに靴を見たり、相手のボトムスを見ることはほとんどありません。目に飛び込むのはいつだって上半身です。
つまり顔周りに近いアイテムほど重要度が高いということをまずは理解することが大切です。その中でもシャツは毎日着るものなので、しっかりとしたものを揃えていきましょう。
シャツ選びで大切なのは「襟の形」です。まずはここに注目してください。実はシャツの襟の形にはものすごーいたくさんの種類があるんですね。その数、およそ20個以上・・・目が回りますね 笑 その中でもよく使われるものは限られています。みなさんに選んでもらいたいのがこちら。
https://00m.in/EHH08
ワイドカラーと呼ばれる襟型です。第一ボタンを締めた時に、襟の開きが100度〜120度くらいのものをワイドカラーと呼びます。この襟型は第一ボタンを外したときの広がり方が美しいです。下の写真を見てください。
http://www.orihica.com/
どこか男らしい雰囲気の漂う襟型と言えます。イタリアの男性はこのような襟型を好みます。クールビズ用の襟型としておすすめしたい物の1つです。
一方で、NGな襟型もご紹介しておきますね。
よくスーツ量販店で売っているシャツというのは「レギュラーカラー」と呼ばれる物が多いです。レギュラーと呼ばれるくらいですから、それだけ定番的ではあるのですが・・・こういう感じです。
https://shop-list.com/men/taka-qmen/110215721410933/
先程のワイドカラーに比べると、襟の開きの角度が狭いのが特徴です。この襟型はネクタイを締める時には良いのですが、クールビズで第一ボタンを開けると襟の収まりが悪いんですね。
多くの男性はこのレギュラーカラーシャツをクールビズでも使っています。これがおしゃれに見えない理由の1つです。このようなレギュラーカラーは避けるようにしましょう。既に持っていたらこの際に手放すことをおすすめします。
そしてもう1つ、正解の襟型があります。それが「ボタンダウン」です。みなさんにとって馴染みの深いデザインかと思います。
https://www.itohari.jp/fs/itohari/gd445
襟が本体に固定されているため、収まりが良いです。ボタンダウンシャツはまさにクールビズに適した襟型のシャツと呼べるでしょう。先程のワイドカラーはイタリアっぽい雰囲気が漂いますが、ボタンダウンはアメリカ的な雰囲気を持ったアイテムと言えます。
このようにクールビズでは「ワイドカラー」もしくは「ボタンダウン」の襟型を選びましょう。
続いてのポイントは「色」です。シャツには様々なカラーバリエーションが存在しますが、その中でも選ぶべき物は決まっています。以下の3つを揃えるようにしましょう。
①ホワイト
②淡いブルー
③ストライプ
これらの色はスーツスタイルにおけるベーシックな色とも呼べます。それぞれ揃えておくと良いでしょう。
まずはホワイト、これは基本中の基本です。どの職場で着てもマナー違反になることはありません。もっとも定番的なシャツと呼べるでしょう。一方でちょっと退屈な見た目になるのがデメリットです。
クールビズではネクタイを締めないことが多いため、白シャツだけだとちょっと物足りなさを感じることもあります。そういう場合には上の写真のように長袖シャツを腕まくりすると良いでしょう。腕が少し露出するだけでも着こなしのアクセントになります。
続いて明るいブルーのシャツです。実はこちらもスーツスタイルにおけるベーシックな1枚と呼べます。白に比べるとややおしゃれに見えるため、ぜひ積極的に活用して頂きたい1枚です。「おしゃれ」というのは人との違いが際立つからこそ感じられるものです。
ブルーのシャツは白シャツよりも着用している人が少ないので、差別化をするにはもってこいの色です。ぜひ積極的に活用しましょう。
そして最後がストライプになります。これは色というよりは柄なのですが、ぜひ揃えて頂きたい重要度の高いシャツになります。この3つの中で最も主張が強いアイテムになりますが、実はクールビズにおいてもっともハマりが良いのがストライプシャツになります。
先程もお伝えした通り、クールビズではネクタイを使いません。中にはシャツの上にジャケットを着る人もいますが、基本的に上半身はシャツのみの場合が多いです。そうするとシンプル過ぎるシャツだと物足りなさを感じてしまうのです。
そこで積極的に使いたいのがストライプシャツです。着こなしに程よいアクセントを取り入れることができます。やや派手に感じる人もいるかもしれませんが、ストライプ柄もビジネスウェアにおけるベーシックな範疇なので安心してください。
ストライプにも様々な種類があるのですが、基本的に「ブルー×ホワイト」の2色で構成されたものを選びましょう。3色以上がミックスされた物は派手になるので避けましょう。(下の写真参照)
ストライプは幅が広いほどカジュアルな印象になります。理想的なのはあまり太すぎないストライプ柄になります。ブルーとホワイトが等間隔のものを選ぶと良いでしょう。下の写真を参考にしてください。
https://www.big-vision.co.jp/products/detail.php?product_id=2945
ここで整理します。クールビズ用のシャツは以下の中から選ぶようにしましょう。全部を揃える必要はなく、この中から好みの物を揃えればOKです。
①ワイドカラーの白シャツ
②ボタンダウンの白シャツ
③ワイドカラーのブルーシャツ
④ボタンダウンのブルーシャツ
⑤ワイドカラーのストライプシャツ
⑥ボタンダウンのストライプシャツ
1週間に必要となる枚数を考え、およそ5枚ほど揃えておくと便利です。職場によってどのシャツを選ぶべきかは変わります。堅めの職場であれば白シャツが良いですし、ある程度自由度が高い職場であれば、ぜひストライプを選んでみてください。
このコンテンツの後半にオススメのシャツをURL付きで紹介しますので、そちらもぜひ参考にしてみてください。
②スラックス
続いてスラックスについて解説したいと思います。上半身の主役はシャツでしたが、下半身の主役はもちろんスラックスです。
多くの男性がやりがちなのが、「スーツのスラックスをそのままクールビズで活用する」ということです。これは絶対にNGです。必ず、クールビズ専用のスラックスを用意してください。
そもそもスーツのスラックスとクールビズ用のスラックスというのはまったくの別物です。スーツのスラックスを履いてしまうと、組下のスラックスだけがくたびれてしまうので必ず避けてください。
スラックスの選び方はそんなに難しくありません。まずは色から理解しましょう。ビジネスウェアにはベーシックカラーという物が存在します。
それは「ネイビー」と「グレー」の2色です。他にも様々な選択肢はありますが、これが基本中の基本。むしろこれだけあれば十分です。
https://store.united-arrows.co.jp/shop/glr/goods.html?gid=51796201
https://store.united-arrows.co.jp/shop/glr/goodssale.html?gid=52397952
このような2本を選びましょう。グレーは明るさにも様々な選択肢がありますが、上の写真のように明るすぎず、暗すぎない「ミディアムグレー」を選びましょう。
ネイビーも同様に、あまり濃すぎるとほとんど黒に見えてしまうので、やや青みが感じられるような、上の写真のようなネイビーを選ぶと良いでしょう。
またフィット感も大切です。ダボッとしたシルエットの物を履いてしまうと、スタイルが悪く見えてしまいます。なるべく足にフィットした物を選びましょう。これはどこのお店で買うのか次第で大きな失敗を避けることができます。
スラックスの購入は「スーツカンパニー」もしくは「グリーンレーベル」をオススメします。価格帯はおよそ7,000円〜1万円前後になります。もっと投資ができる場合は「トゥモローランド」や「ユナイテッドアローズ」がおすすめです。
これらのお店でスラックスを購入すれば、シルエットの美しい物を揃えることができます。一方で「コ◯カ」や「アオ◯」のような紳士服量販店で買い揃えると、シルエットが野暮ったい物が多いので注意しましょう。
③靴
続いて靴について解説します。クールビズではスーツの時に履いていたものをそのまま使ってもまったく問題ありません。
ただし、いつも履いている革靴がイマイチである可能性も高いので、ここでは正式な革靴の選び方についてもお伝えしたいと思います。
まずはスーツスタイルにおいて最も定番的な靴と呼べるのが「ストレートチップ」という形です。ビジネスから冠婚葬祭まで、どんな場面でも使える靴ですので、持っていない方は必ず1足は揃えておきましょう。
https://tradingpost.jp/aoyama/6269/
きっとみなさんも見覚えがあるはずです。甲に真っ直ぐ線が入っているのが特徴的ですね。このような靴は高級な物だと20万円を越える物もあります。一方でABCマートで1万円前後で買える物もあります。
値段が変わってもほとんど見た目は変わりませんが、革の質感や作りの丁寧さが変わります。このようなベーシックなビジネスシューズはそこそこ良い物を揃えておいた方が良いでしょう。
目安は1.5万円〜3万円前後。無理のない範囲で構いませんが、それなりに長く履くイメージでしっかりとしたものを買い揃えましょう。(オススメは巻末に載せておきます)
ストレートチップであれば、スーツスタイルだけではなく、もちろんクールビズの場面でも活躍します。グレースラックスにも合いますし、ネイビースラックスにも合います。
ただ、それなりにフォーマルな靴なので、もう少しクールビズの雰囲気に合わせてカジュアル感を出すのも良いでしょう。そこで持っておくと便利なのがダークブラウンのシューズです。
https://zozo.jp/shop/beams/goods/15539180/
黒に次いでフォーマルな色と言えばブラウン(茶)が挙げられます。ブラウンという色の中でも、明るめの物から暗いものまでたくさんのバリエーションがあるのですが、理想的なのは上の写真のような濃い目のブラウンです。
このような色でしたら、カジュアルになりすぎることもありませんので、職場で浮くこともありません。デザインは先程のストレートチップに比べると少し装飾が入っていますが、このような物を「セミブローグ」と呼びます。
少し装飾が入ることで、カジュアルな雰囲気が漂いますので、クールビズにはもってこいのデザインと呼べます。このような物を1足揃えておくと便利でしょう。
クールビズにはいつも履いている黒のストレートチップ、そしてクールビズ専用のダークブラウンのセミブローグ、この2足を用意しましょう。
④ベルト
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