現代のファッションは良くも悪くも均質化しています。高いものも、安いものも、そんなに見た目に大きな差がありません。なぜならデザインというのは簡単に真似することができるからです。今では生産のスピードがどんどん早くなっているため、街で売れているデザインを他社がどんどん取り入れていきます。
そういった意味では安い服でも十分におしゃれは可能な時代になりました。その一方で、高い服には価値がないのかというと、そんなことはまったくありません。高い服には高いなりの理由があり、やっぱりそこには魅力があります。
セレクトショップのオリジナルの商品と海外のインポート商品は価格の差が2倍ほどありますが、その差にはほとんどの人が気づきません。分かるのは全体の1割ほどの人だけです。でも逆を言えば1割の人はその差が読み取れるわけです。ファッションをある程度楽しめるようになったら、この「10%」の部分にもを注目してみると幅が広がるように思います。
ということで、こちらのページでは僕が思う「名品」をお伝えしてみたいと思います。今店頭で買えるものを中心にピックアップしてみました。
マッキントッシュのデニムコート
コートといえばマッキントッシュ。僕の中では最高峰、そして憧れのブランドの1つです。おしゃれな人であれば必ず一度は聞いたことのあるブランドであり、憧れるブランドでもあります。歴史は長く、ゴム引きコートと呼ばれる、生地の内側にゴムを練り込んだ防水性の高いコートが有名です。が、これがバリバリしていて着にくいのですが(笑)
マッキントッシュの定番コートといえばシンプルなステンカラーコートです。BEAMSで今季取扱いのあるデニム素材のこのステンカラーコートは非常にいいですね。僕も違うお店ですが、マッキントッシュのデニム素材のトレンチコートを買いました。
ほどよくカジュアル感も漂いますので、ぜひチェックしてみてください。通常のマッキントッシュもまたシンプルですが雰囲気があって素敵です。価格も魅力的です。通常のマッキントッシュのゴム引きコートだと15万円くらいが相場ですが、こちらは6万円台。かなり割安な感じがします。それでも十分に高いのですが・・・
パラブーツのシャンボード
靴にこだわる人はとても多いですね。靴マニアの方もたくさんいるくらいです。そして靴好きの中でも、割とコアなファンを持っているのがパラブーツというブランドです。高級靴ブランドという程ではないのですが、ぽってりとした丸みのあるシルエットが特徴的なブランドです。
パラブーツの中でも代表的なモデルがこちらのシャンボードという靴。僕も所有しています。なんてことのない「ふつう」の形ですが、ブルージーンズをロールアップして履くと、なんとも味わい深い表情を見せてくれます。この良さが分かるようになるまでは時間が掛かるかもしれませんが、定期的に試着をしてみることをお薦めします。
スニーカーでいうところのニューバランスのような「ダサかっこよさ」が漂うのがシャンボードです。頭の片隅に置いてみてください。
ドレイクスのネクタイ
僕がネクタイを買うときに一つの基準としている価格帯が「1.5万円」です。正直、安くないですよね。でも僕は新卒で就職したときからネクタイにはこれくらいの投資をしてきました。
これがグッチやエルメスなんかのラグジュアリーブランドの物になると、もっともっと価格は上がります。ですので、高すぎず、ギリギリ手がとどく範囲の価格帯が1.5万円なのですね。ネクタイは量よりも質が重要です。安っぽいネクタイをたくさん所有することにはまったく意味がありません。本当に気に入った質のよいネクタイが5本あれば十分です。
これくらいの価格帯のネクタイというのはビームスにたくさん揃っています。様々なセレクトショップの中でもネクタイは圧倒的にビームスに良い柄が揃っていますね。この「ドレイクス」も柄の雰囲気が素晴らしいブランドでいくつか所有しています。
渋めの柄ですが、シンプルに白シャツに合わせると程よいアクセントになりそうです。いつも5000円前後のネクタイを買っている方も、時には背伸びをしてこれくらいの価格帯を取り入れてみるのも新鮮な気持ちになるはずです。
ドルモアの鹿の子ポロシャツ
ポロシャツというのは実に選び方が難しいアイテムです。どうしてもおじさんくささが漂うアイテムですので、いかに都会的に着こなすかがテーマになります。僕だったらネイビー無地のシンプルなポロシャツを選びます。そしてボトムスは白。上に黒の薄手のカーディガンを羽織れば都会的な着こなしが実現できます。
ポロシャツはユニクロだとどうしても安っぽさが漂いますので、生地の風合いにはそれなりにこだわりたいところです。そこでお薦めしたいのがドルモアの鹿の子ポロシャツ。このブランドはもともとニットの専門ブランドであり、「世界最古のニットブランド」なんて言われています。
こちらは製品染めといって、商品が完成してから色を染めるという工程で作られており、独特の色感が素敵です。味があるんですね。このような柔らかなネイビーは安い価格帯では実現できません。
FAROのレザートートバッグ
このMFSでも大人が持つべきバッグとしておすすめしているレザー製のトートバッグ。もう流行という枠を越えて、すっかり定番化してきました。価格帯は2万円前後でも見つかるのですが、しっかりと投資できる方にはこちらをお薦めします。
FAROという日本の職人の技術が詰まったブランドのものです。デザインは現代的でとてもスマート。明らかに上品な雰囲気が漂います。最近ではビームスやバーニーズニューヨークで取扱いがあります。色はほんのり明るさを感じるネイビーがいいかなと思います。
オリアンのシャンブレーシャツ
イタリアのシャツブランドにはいくつか名門と呼ばれるところがあるのですが、オリアンもそのうちの1つです。オリアンのシャツの中でもこのようなデニム・シャンブレー系のシャツはとても上品に仕上がっています。
イタリア系のシャツといえば、カッタウェイと呼ばれる襟の開きが大きいものが代表的ですが、少しずつ流行が落ち着いてきました。今はこのようなシンプルなボタンダウンがかえって新鮮です。表面の光沢感がとても上品ですので、個人的にもかなり気になっているシャツです。
ラルディーニのベスト
ジャケット専業ブランドとして有名なラルディーニ。ここが作るベストもなかなか秀逸です。僕もいくつか所有しています。少し難易度の高い着こなしですが、無地のグレーの丸首Tシャツの上にこのベストを着て、更に軽めのネイビージャケットを羽織るとかなりおしゃれなコーディネートが完成します。
いつもどおりのマンネリファッションを脱したいというときには重宝するのがベストです。頭の片隅に置いてみてください。
バーニーズのスリッポンスニーカー
http://onlinestore.barneys.co.jp/
春夏に活躍するスリッポンをバーニーズが作るとこんな感じに仕上がります。この手のデザインは「リビエラ」というブランドが流行させたのですが、バーニーズはそのテイストを上手く活かしながら、大人っぽく作っています。これは良さそうですね。ネイビーもいいですが、けっこうグレーも素敵です。
アンボワーズのベルト
着こなしのアクセントとなるのがベルトというアイテムです。特にシャツをインするスタイルには欠かせないアイテム。まず基本は焦げ茶のメッシュベルトなのですが、もし次に買い足すのであればこのようなネイビーのリング状のベルトがおすすめです。ベルト専門ブランドであるアンボワーズの丁寧な作りが魅力的です。
フェランテのローファー
続きを読むにはログインしてください